Olafur Eliassonオラファー エリアソン影の光@原美術館

蔦の絡まる原美術館

Studio Olafur Eliasson
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html
http://www.cca-kitakyushu.org/jp/project/eliasson_project.shtml
Kunsthaus Bregenz
もちろん品撮影禁止だったが、その日のhttp://www.ntv.co.jp/99size/01/20060128/01.htmlで岡村がGOD JOBしていた!図録もまだできてないそう。印象深かった作品を3つあげる。↓。

  • 円を描く虹/ROUND rainbow 2005(アクリル、HMIスポットライト、モーター、三脚、アリアス絞り)Courtesy:Gallery Koyanagi
    Olafur Eliasson: Your Only Real Thing Is Time こんなにPUREな虹を見たのは初めてだった。光のスペクトルは全ての色の原液だから、本当の天然ジュースを頂いたみたいに目が美味しさに喜んでた。
    仕掛けは至って単純。車のホイールサイズのアルミのリングが天井から下がり、揺れている。そこに強い白光のスポットライトが当り、アルミでスペクトル分解され、虹色が白壁に投影される。輪の揺れに合わせ、虹が揺らめき、幾何学形の反射光が飲み込まれる様に消失しては再生される。∞というかレッドリボンの様な形。*1真っ黒いアルミの輪の影と、強いスポットの光が目近で起こる天体現象さながらで、永延見つづけてしまいそうになるが、スポットライトがオーバーヒートしてそれをくい止めてくれた。
  • 美/Beauty 1993(フレネルランプ、水、パイプ、ノズル、ホース、アルミニウム)COLLECTION of artist
    Olafur Eliasson子供の頃、プールのシャワーに光が反射して虹ができていたのを思い出した。原理はそれ。2メートルくらいの細い管から細かいシャワーが吹き落ち、それにライトが当り水滴が光を分解して虹が見える*2。岡村は女優と潜り抜けていたそーだが、私は触った。暗い部屋で見る虹というのはその存在を確かめずにはいられない。さわさわという水の噴出す音と、暗がりで見とれる人の目が美しい作品だった。
  • 単色の部屋と風が吹くコーナー/Room for one colour and Windy Comer 1998(送風機、単周波ライト、ラバースクリーン)LOAN:Kunsthalle Bremen
    Unilever Series: Olafur Eliasson: The Weather Project告知のHPみたときジェームス・タレル*3かと思った。年代的にも影響は受けていると思う。部屋一面ライトとは思えない深いオレンジ色、光源はスクリーンの向こうとのことで壁が発光している感覚と、強い光で来館者が真っ黒に見え、終いに遠近感が無くなる異空間。でも風を意図するモーターは丸見えでブーブー音が出てる所がこの人の若さなのかなーとかとか。原美にパーマネントコレクションができるそうで、そのドローイング展示部屋には彼の過去の作品集が展示してあり、ジオテックドーム*4の様な幾何学形態を沢山制作していた。

自然現象の機械によるいじり具合が絶妙で今度、桂離宮に行くんだけれど、橋本治氏がひらがな日本美術史 4で、自然に対する人為のセンスを問うていたことを思い出させた。
狂気 (30周年記念盤)(SACD)

本展のテーマと特徴-「光」と「色」・体験型インスタレーション
オラファー エリアソンは、自然界における様々な現象を活かしたインスタレーションを多数制作しています。本展では特に、「光」と「色」に焦点があてられた作品を紹介します。エリアソンの作品では、日常にあふれる光が驚くべきかたち-7色のスペクタルや、動きを伴うもの、あるいは空間を満たす圧倒的な存在感をもつものとして、視覚化されます。作品は、鑑賞者に「光」を再認識させる装置のような役目を果たすものといえるでしょう。
また、「色」は、実体のないものでありながら、人がモノや外界を認識し感受するにあたり、重要な役割を果たします。文化や歴史、私的体験、あるいは人間の本能など、さまざまな要素によりその受け止め方は多分に異なりますが、色が人の感覚に働きかける力ははかりしれません。作家は作品を通じて、色や人間の知覚にまつわる、さまざまな問いかけを試みています。