ふたり芝居「ラスト・デイト」出演:戸川純・奇異保@ART COMPLEX 1928

舞台セット

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  実在した伝説の天才サックスプレイヤー阿部薫とその妻、作家・鈴木いづみ
70年代の時代を背景に、そんな男と女の会話、そして愛の会話、音楽家と作家の会話が飛び交うシリアスな二人芝居。
作・演出/劇団太陽族の岩崎正裕。鈴木いづみ役/戸川純阿部薫役/奇異保。
アカシアの雨がやむとき(紙ジャケット仕様)

  • 破天荒な人生を送った夭折の芸術家夫婦、最後の逢瀬のお話。鈴木いづみ阿部薫も全く知らなかったのだが、鈴木いづみを自ら生死を彷徨った戸川純に演じさせるのは現実味があった。舌っタラズの台詞回しも非日常的で抽象的な言葉に血を感じさせていた。戸川さん…ばっくり開いた胸元が女のあたしでもキレーだなーあ、と。60年代〜70年代、自ら作り上げた世界で本当に窒息するデカダンス、現代はどうしているのだろう。
  • 久々に会った二人、鈴木いづみは享年の36歳になっていてそこに29で死んだ阿部薫が現れた晩の会話の始終。束縛し傷つけ合いなおも罵倒し合う二人が、他人の悪口で意気投合し豪快に笑う。玉姫様(紙ジャケット仕様)このシーンが友達も私もよかった。と一致する。友人の旦那は戸川さんの大ファンで帰り道もずーっと、招待してくれた知人と一緒に打ち上げ行けばよかったと後悔していた。CD買ってた。もうあえないんじゃん〜。行けばいーのにねー。ほんと「ラスト・デイト」だ。いずみが新しい小説の構想を薫に話すのだけど、彼がきき間違えた「ラスト・ゲート」で通す。ラスト・デイトでのハジライ。春先の気候に好く合う芝居を観たという感想だ。*1